「草原の椅子」の主人公は、ともに50歳の二人の男です。
かたやカメラメーカーの営業部長で、×一娘と二人暮らし。娘とは結構仲良しで、でも仕事では
なんとく不完全燃焼を感じている男。
かたや中学卒業後カメラ店で働き、今やカメラ専門の量販店を経営している男。
ずっと働きづめだったのが、ふと魔がさして飲みやのママと愛人関係になり
別れようとおもったら灯油をぶっかけられた男。
ともに、外見では家も仕事しっかりやって、社会的なポジションも確保しているが
心のなかでは、なんとなく充足感がない。
50歳といえば、サラリーマンでは定年まであと10年。その後の人生を考え始める時。
体をみると、男性ホルモンが低下して、男性更年期がはじまり、
初老性うつ病の危険性も増す時期。
体力が低下し、なんとなく何をやってもおっくうな感じ。
仕事をバリばりやって生きがいを感じていた日々が、懐かしいような・・・。
そんな時期。
女性だって、子育てが一段落する人や、仕事である程度のポジションに付く人も。
でも更年期が始まり、しみ・しわが気になりはじめる、そんな時期。
おそらくは、人生において運命の大転換ということもおきないであろうと思われる
そんな50代に、自分の天命とは何かを考えさせられ
決断を迫られる。
運命として受け入れるか、決別するか。
あなたなら、どちらを選択するでしょうか。